=お刺身・その5 鯛=
日本人ほど鯛の好きな国民はないそうです。しかも、鯛はたんなる魚以上の意味合いをもっています。祝膳に鯛のお頭が定番ですし、恵比寿様が鯛をかかえているように、あざやかな八重桜の色をした鯛は喜びの象徴でもあります。
一口に鯛といっても、いろいろあって、真に珍重されるのはマダイです。型の大きなものは高価でちょっと手がでませんが、小振りなものは以外と安いので、私でもマダイを堪能出来ます。
マダイの身は淡泊ですが、けっして単調ではありません。まず、ほんのりとした甘みが広がり、つぎに舌は奥深い旨味を味わうことが出来ます。
やっぱり刺身には日本酒ですね。ぬるすぎず熱すぎず、絶妙につけられた燗が、この肴を引き立ててくれます。むしろ日本酒のいいしれぬ繊細さと豊饒を再認識させてくれると言った方がいいかもしれませんね。
今宵は中村さんが絶好調です。しきりに「人は山毛欅(ブナ)のように生きなければならない」と言います。私の目を見て、「信じていないね」と一言。それから、あれやこれや酔っ払いの世迷いごとを交わしていたようですが、最後はラーメン屋で幕を引きました。
by BigBrother
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