初めてジャズ喫茶を体験しました。吉祥寺のメグです。メグは私がかってに師と仰ぐ寺島靖国氏のお店です。ぜひ一度訪れたいとかねがね考えていました。
往年のジャズ喫茶の凄じさを耳にしていたのですが、当今はそんなこともあるまいと思いつつも、こわごわと扉をあけました。足を踏み入れる前に、なぜだかぎょっとしました。ただならぬ雰囲気が漂っています。
店内は2名の客がいます。並んだ巨大なスピーカーが大音響を立てています。席は劇場の客席のように、スピーカーに対面しておかれているのでやや異様な感じがあります。窓のない店内は席毎に灯りがあるのですが、このスタンドのフードは指紋の汚れがべたべたとついています。おぎりにも清掃が行き届いているとはいえませんね。
店員の方が注文を聞きにきてくれたのですが、目をぱちくりして黙っています。こちらも目をぱちくりして、「初めてなのですが」と言うと、黙って手書きのメニューを差しだしてくれました。まったく氏の「辛口JAZZノート」の「ジャズ喫茶はこわくない」の一節、「注文を聞きにくる。むかし型の店は『何にしましょう』をいわない。あなたの顔を見つめて、早く注文しろ、という顔をする」そのままですね。
ソフトドリンクは一律600円で、ビールが700円です。「高いなー」と思いつつ、これはビールを頼んだ方が得だ、と思いました。当然大びんがでると考えていたのですが、小びんよりやや大きめで、いささかがっくりきました。でも柿ピーが付いていたのはちょっと嬉しかったですね。
伝票にはリクエスト用紙が付いています。どうしたらいいのか分からないのですが、店員の方は黙ったまま、さっさと引き上げてしまい、こちらはとり着く島もない気持ちになりますね。おそらく、この雰囲気と流儀はむかしのジャズ喫茶そのままなのでしょう。いまだに、守り続けているわけですから、まったく貴重というほかはありません。ですが、「でもちょっと違うよな」という自分の心の中のつぶやきはどうしようもありません。
音響も私には大きすぎて、「もう2、3割がた小さくしてほしいな」と思ってしまいました。それでも小一時間ほどいたのですから、自分では案外楽しんでいたようです。
はじめてのジャズ喫茶体験でした。え、もう懲り懲りだろうって?いえいえ、これからも、機会があればジャズ喫茶めぐりをしたいと思っています。怖いもの見たさ、これこそ今はやりのミステリースポットめぐりだと思うからです。あははは。
by BigBrother
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