「SOLO MONK」(1964/5) 2000.01.23
CD「SOLO MONK」
  1. DINAH
  2. I SURRENDE.DEAR
  3. SWEET AND LOVELY
  4. NORTH OF THE SUNSET
  5. RUBY,MY DEAR
  6. I'M CONFESSIN' THAT I LOVE YOU
  7. I HAND'T ANYONE TILL YOU
  8. EVERYTINING HAPPENS TO ME
  9. MONK'S POINT
  10. I SHOULD CARE
  11. ASK ME NOW
  12. THESE FOOLISH THINGS REMIND ME OF YOU

 ねえ、さっきから流れているモンクのピアノソロなんだけど、いいよね、ユーモラスで、それでいて、ちょっと物悲しくてさ、とくに「DINAH」は西部劇の酒場で演奏されているといった風情だね、ところで挨拶が遅れたけれど、久しぶり、どれくらいになるかな、もちろんたびたび会っているし、この前もみんなで騒いだばかりなんだけども、でもあれはいつだったかな、君とぼく以外にはいなくてさ、酔った勢いだったかもしれないけれども、好きなんだと自分の負けを認めるような素直さで言ったんっだけ、君はどっきりとさせる冷静な口調で知っていたって答えたんだった、そしてそれっきり、みんなとわいわい飲んだったけ、だれかの冗談で笑いころげる君の素晴らしく匂たつような笑顔をちらっと見ては、さっきのことが本当にあったのかって思ったよ、それにしてもあの日は寒くて、ぼくたちの暮す所は、太陽の沈んだずっと最北端にあるのだと思ったくらいだったし、朝からの雨は夕方から雪に変ってとどめなく降っていたっけ、ぼくは光の中へ突然現われる雪を見ながら心の中で紅玉のような血を吐くくらいに何度もくりかえして言っていたよ、君が好きなんだってね、こんなことを言ったのは君が初めてだったよ、でも口をすべらせたことでこれまでの関係がすべて壊れてしまうのは嫌なんだ、ぼくは手の内をさらけだしてしまって、修道士のように無一文だから心配してもしょうがないのに、気になってしかたがないのさ、もし君が今のぼくのことをたずねてくれたなら、いやもうよそうすべては終わったことだから、他人からすればとるにたらないことなのに忘れられなくて、君を思いだすのさ、どうやら独りごともこれでおしまいだし、ちょうど「SOLO MONK」も終わったよ。

by BigBrother


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