勝手にまたまたまた酒の肴考
 油あげ 2000.03.05
=油あげ=

栃尾のちょっと違う油揚げ 油あげが肴である。栃尾の産である。といっても、最近とみに評判となった特大のものではない。山あいの豆腐屋で作られる昔ながらの油あげである。
 両面がかりかりになるほどにあぶる。これがうまいのだ。ありきたりの油あげだったら、味は落ちてしまう。しかし、身がぎっしりとつまっているから、できるのだ。かといって厚あげではない。あくまでも油あげなのである。
 焼きたてを包丁で切るや、涼をおぼえさえする香ばしい大豆の匂が広がる。ねぎ、しょうがの薬味を添える。醤油が微かな音をあげる。油あげの香ばしさがさらに引き立つ。線が太いようでいて、繊細な味わいがある。素朴だが、本物である。
 油あげを頬張り、盃を重ねるにつれ、ぼくたちの生活は一体本当に豊かになったのだろうかと思ってしまった。

by BigBrother  

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