勝手にまたまたまたまた酒の肴考
 とんび 2000.03.20
=とんび=

 からすということもある。もちろん鳥ではない。イカをさばく際に、本来なら捨ててしまうくちばしのあたりを、やや水分を多めに残して干したものである。見た目が猛禽類の嘴を連想させるところからこの名があるようだ。
 とんびをおく焼き鳥屋とか居酒屋も無いわけではないが、見つけたとたん、お品書きを追う目がとまり、思わず声にだして読み上げてしまう珍しい代物である。
 いろいろあるとんびの中でも、おおぶりなものがいい。大きさはうまさを左右するのだ。
 酒や味醂や砂糖で味付けされたのも悪くないが、塩味だけのものがけっこういける。これを堅くなりすぎないように、かるく炙る。炎が潤いをひきだす。真夏の香ばしい海原が口中に広がる。
 当たり前だが、イカ一杯から一つしかとれない。考えてみれば贅沢な乾きものである。

by BigBrother  

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