職安に行くと、M君に会った。9月いっぱいで会社を解雇されたのだという。ぼくもその日不採用通知が届いていた。一発景気をつけようということになる。居酒屋で待ち合わせ、気炎を上げる。
「そろそろお開きにするか」「もう一軒行きましょう、そこでは店主を船長と呼んでくださいよ」と注意を受けつつ、M君馴染の洋平丸に行く。長岡駅の東口を長岡高校へ伸びる通り、長岡高校の向かいにある。
野趣溢れる店内は思いのほかこざっぱりしている。大漁旗が壁に掲げられている。なかなかの賑わいである。常連客が多いようだ。M君に言わせれば、「男ばかりで色気がないけど、とっても居心地のいい店」なのである。知り合いもいる。某飲み屋でよく顔を合わせる人物なのだが、聞けば、最近はこちらなのだという。
刺身がうまい。秋刀魚の刺身が特にうまい。あぶらがのっているのだが、くどくない。さっぱりしている。この値段でこれほど新鮮で、これほどうまい刺身を出している店は長岡にはちょっとないというのが、知り合いを含めた全員一致の意見であった。
9時半ごろ客がいっせいに帰り始めた。M君から一段落ついたご主人に紹介してもらう。商売上の話をいろいろと聞くことができた。苦労話にならないさっぱりした話ぶりが海の男のようだった。残念ながら、閉店の10時である。ほんとうに楽しくなったよね。前途洋々な気分だ。でも「日暮れて道遠し」ってところもちょっとあるかな。
by BigBrother
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