江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」角川文庫
2000.11.1
盗聴とか盗撮とか社会的大問題となっています。もちろん、ぼくはやったことはないし、悪いことだと思いますが、こうしたことに走る人たちの性癖は理解できないでもありません。「屋根裏の散歩者」はこうした人たちの心理の一端が見事に描かれていると思うのですが。
江戸川乱歩の作品において、潜むとか蠢くといった様態とその魅力が、見事なまでに活写されています。「屋根裏の散歩者」ではこの面が端的に現れています。
それにしても、最近の盗聴にしろ、盗撮にしろ、ハイテク化がすさまじいですね。ぼくが大学の頃は、知り合いの知り合いにその手の人物がいて、壁にコップをくっつけて、盗み聴きしようとしたなんて事を耳にしましけれど。そして、この人物の話が本当に面白かったのを思い出します。ぼくは話を聞くうちに、その面白さはその人物特有のフィルターを通して語られる世界観が面白いのだとつくづく感じました。覗きや盗み聞き自体にはまったく魅力を覚えませんでした。
by BigBrother
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