篠山紀信「激写文庫」全25巻、「新・激写文庫」全5巻 小学館
2000.2.1
篠山紀信さんの仕事でもっとも有名なものに激写があります。これは青年誌に長期に掲載された一連のグラビアヌードを指しています。ですから、激写の全作品といった場合、当青年誌に掲載された全グラビアを意味するでしょう。当然の事ですが、17年にわたって掲載された膨大な全作品を現在見るのは困難です。それも青年誌という読み捨てられることが半ば宿命でもある娯楽雑誌であればなおさらです。
「激写文庫」と「新・激写文庫」は激写の全体像を伺わせてくれるシリーズです。しかも、「激写文庫」全25巻の巻末には彼が撮影した表紙がほぼ網羅され、さらに、資料として「『GORO』カバーガールによる年譜」も備え、それぞれの年代がまざまざと浮かび上がってくる優れものとなっています。
残念なのは、「新・激写文庫」以降には、こうした企画がないことですが、このシリーズ第一巻に、「GORO最終号のためのインタビューに答えて」の副題を付された篠山紀信さんの17年間の自らの仕事を振り返った文章があって、これだけで他を補って余りがあります。
この文章には写真やモデルたちに対するの篠山紀信さんの真剣さと誠実さがにじみ出ています。何より瞠目するのは激写に対する志の高さです。第一線の創作者として17年間を過ごしてきた言葉の重みには感動を覚えずにいられません。
現在合計30冊の激写文庫の中で、3冊ほど入手不可能となっています。ぜひとも、小学館には再版をお願いしたいところです。
by BigBrother
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