江戸川乱歩「白髪鬼」角川書店 2001.5.15

「白髪鬼」  江戸川乱歩にとって、翻案小説を書くということは、かって愛読した小説に対する感謝の念があったのは明らかです。
 乱歩はこの「白髪鬼」を含め、そうした作品を多く残しています。出世作の一つ「心理試験」も翻案小説と違いますが、青年時代に熱中したドストエフスキーの「罪と罰」の一場面を借りてきているようです。
 江戸川乱歩はかなりの読書家で、探偵小説は言うに及ばず、その名前の由来となったエドガー・アラン・ポーをはじめ、谷崎谷崎潤一郎、宇野浩二と多くの作家たちから、文学上の影響を受けているということです。
 「白髪鬼」の元となった作品どのようなものなのかわかりませんが、すっかり乱歩の作品世界になっています。元の作品が本来乱歩の作品世界と相通ずるものがあったにしろ、やっぱり、たいしたものですね。

by BigBrother  

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