長岡のラーメンの歴史考 2001.12.3

 ラーメンの歴史といっても、たいそうなことではありません。長岡でどのようにラーメンが多様化してきたのかを書き留めておくだけなのです。

*しなそば繁栄期
 1960年代の後半まで長岡でラーメンといえば大手通の「角八」でした。当時行列のできる人気店でした。
 この角八のラーメンはさっぱりしたスープに細麺、いわゆるしなそばでした。また長岡の多くの店も同様でした。
 しかし、こうしたしなそば繁栄期も青島の登場によって崩れていきます。

*青島食堂の登場
 1960年代後半の青島食堂の登場は画期的でした。以後長岡の人々のラーメンのイメージを一変させ、ラーメンといえば青島ラーメンが思い浮かぶほど、広範囲な影響を与えました。
 とんこつを長時間煮込み、多目のショウガが使用されていました。深いコクと強烈なインパクトのスープにチャーシューの気前よく盛られたラーメンは長岡の人々の心を捉え、長岡のみならず、関東にまでその名が紹介されたほどでした。
 青島ラーメンが長岡のラーメン店に与えた影響力のすごさは、現在でもしょうがのきいた濃い醤油色のスープ、ロース肉のチャーシューが主流であることからもうかがえます。

*青島食堂の対抗馬は?
 青島食堂の一人勝ちの観さえありましたが、昔ながらのしなそばの伝統を守る店も多く存在し、これを支持する人も年配の方々を中心に多くあったのも事実です。
 こうした中で青島と同時期に登場した横綱は特異な存在です。さっぱりとした中にもコクのある透明な薄い色のスープは青島ラーメンの対抗馬と呼ぶにふさわしいものでした。またブタバラ肉のチャーシューのうまさは、ブタバラチャーシューを長岡に根付かせることになったと思います。
 現在横綱は柏崎に移転してしまいました。一定の根強いファンのあった店だけに残念です。

*チェン店ラーメンの登場
 どさん子に代表されるチェン店ラーメンの進出は、価格の割安感もあり、ラーメンの多様化とよりラーメンを身近なものにさせました。札幌味噌ラーメン、カレーラーメンのファンなどにより、ラーメン人口をより一層拡大させました。

*安福亭の登場
 1970年代に登場した安福亭は燕と三条でおなじみのラーメンを長岡にもたらしました。この背アブラのきいた極太麺は若者を中心に大いに支持されました。特大ブタバラチャーシューもラーメン好きの目を引きました。
 安福亭が長岡で支持されると、安福亭と同傾向のめん吉、潤が登場してきました。  これらの店はそれぞれ独自性のあるラーメン店で、決して単なる安福亭の模倣でないことは言うまでもありません。しかし、安福亭の躍進がなければ、これらの店が長岡で後続としてその出店に二の足を踏んだのではないかと思わずに入られません。安福亭の長岡で人気店となったことは、青島食堂の登場に次ぐ、大きな事件だと思います。

*おもだかやの進出と撤退
 1990年代に新潟市近在で人気店のおもだかやが長岡に2軒相次いで出店してきました。大手通の店の力の入れようはその店の規模の大きさからも知ることができました。
 おもだかやのラーメンはしなそばと銘打ってあるように、昔ながらのラーメンです。おもだかやは現在新潟市のみならず、関東にも店を持つ、知名度抜群ですから、長岡でも大いに人気店になると思われたのですが、さほど人気がなかったためか、両店とも一年足らずで潔く撤退しました。
 このことからも、多くの長岡人のラーメンの嗜好はしなそばから離れてしまっていること、特に若い人ほどその傾向が強いことが見て取れ、今更ながら青島食堂の影響力の凄さを思い知ることとなりました。

*いち井の開店と来るか?とんこつブーム
 1990年代の終りに開店したいち井は現在長岡ではとんこつラーメンの店として大いに注目を集めています。
 実は長岡のとんこつラーメンと言えば、博多屋が草分け的な存在であり、知る人ぞ知る隠れた名店です。
 しかし、これまで博多屋のとんこつラーメンはハイレベルにもかかわらず、おどろくほど話題になりませんでした。これを不思議に思う人は多いと聞きます。いち井のとんこつが人気を集めている現在、これから博多屋を含めたとんこつブームの到来が期待されるところです。

*ラーメン百花繚乱時代
2000年なって開店した高野屋は横浜の人気店で修行し、長岡にはこれまでなかった家系のラーメンをもたらしました。また、今年開店した豊は長岡の繁盛店のいいとこどりをししつつ、その特徴を出そうとしています。どちらも人気店であると聞きます。
 多くのラーメン店が存在し、このなかで人気店となるのためには数々の努力が必要だと思います。高野屋はまず長岡にないラーメンということでその個性で勝負していますし、豊は長岡のラーメンの流行と嗜好を丹念にリサーチした上で、独自のラーメンを出そうとしていると思います。
 以前からの店ですが、しみずは特に長岡人のラーメンに対する流行と嗜好に敏感に反応し、普通も大盛りもすべて同一価格に設定するというユニークな営業で長岡で一二を争う人気店となっています。
 今後長岡でどのような店が人気となるかはわかりませんが、安福亭あるいは高野屋のような、きわめて個性的なラーメンを売りにするか、これにたいして、お客のニーズに巧み に応えていくラーメン店にするほかはないのではと思います。
 いずれにせよ、多くのラーメン店がそれぞれ競合し、おいしいラーメンが次々と生まれることは嬉しい限りですね。(おわり)



 以上、簡単ながら長岡ラーメンの歴史に関する考察を終わりますが、思い違いも多々あるのではと考える次第です。そういう個所が目に付きましたら、またご意見がございましたら、どうかお教えください。(BB)

by BigBrother

 [TopPage] [New] [BigBrother's Room] [etc]