ぼくのオンリィ・イエスタディ その54 
「ジョンレノンの死その後」 2001.12.19


season of glass  片方レンズは汚れがこびりついたままの眼鏡、傍らには水の入ったグラス。  オノ・ヨーコが発表したレコードジャケットでした。水は閼伽を連想させましたし、眼鏡はジョンレノンが撃たれた時に身につけていたのが明らかでした。
 落ち着いた静物画の印象すら与える写真でしたが、引っかかるものがありました。こうした生々しい遺品を公開することにかすかな不快を覚えたからです。
 ジャケットのデザインは暴力への抗議と平穏な日常生活への願いがあるのでしょう。それはわかっていても、どこか生理的になじめないものを感じてしまいました。もっとほかにやり方があるのではと思いました。
 ジョンレノンの死後、彼の息子がテレビCMに出演したり、またレノンのもう一人の息子が歌手デビューするなど、ジョンレノン関連のニュースが流されるたびに、ジョンレノンの事件はあるべきところに次第に落ち着いてゆくのだなという気がしました。いってみれば時の風化作用が例外なくこの出来事に及んしまったのだと思わずにいれらませんでした。今となってみれば、当時感じられたジャケットの生々しさも、懐かしい気持ちにとってかわられています。

 11月29日にジョージ・ハリスンが癌のため亡くなりました。コメントするポールマッカートニーの老いた顔を見ると、出来事としてのビートルズやそのメンバーたちは時間に飲み込まれていくんだなあと今更ながら思った次第です。

by BigBrother

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