古谷実「ヒミズ」全4巻 講談社
2002.9.27
作者の古谷実さんは「行け!稲中卓球部」(1993〜96)でギャグマンガ家として注目されました。以後「ぼくといっしょ」(19997〜98)、「グリーンヒル」(1999〜2000)とすばらしいギャグマンガの作品を発表しました。
この「ヒミズ」(2001〜02)はギャグマンガではありません。でも、それまでのギャグマンガと本質は同じように思えます。
主人公は閉塞感に苛まされ、ぎりぎりまで追いつめられています。主人公は別の道を求めながら、結局悪意そのもののような運命にしたがってしまいます。
暴力や異常な犯罪や事件がつぎつぎと描かれているるわりには、日常的な出来事としてあるだろうと思わせる現実味があります。
表面的には救いのない作品に思えます。多分そのような批判もあることでしょう。私自身はたしてこの作品が深い意味をもつのか断言できないのですが、カタルシスとはいえないかもしれませんが、諦めにも似た思いが胸の奥に広がります。現代を感じさせてくれるのは確かです。問題作であることは間違いありません。
by BigBrother
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