藤子不二雄「ブラック商会 変奇郎」全5巻 秋田書店
2003.6.18
藤子不二雄Aこと、安孫子素雄さんは少年マンガにピカレスクな味わいを持ち込みました。
中でも、この「ブラック商会 変奇郎」での主人公は悪人に対してですが、平然と脅迫を行い、金銭を要求します。主人公のこの行為はれっきとした犯罪なのですが、陰湿さや凶悪さを感じさせません。むしろ、「必殺仕事人」といった趣があり、主人公の変奇郎の悪人に対して、今回はどんな趣向を凝らしてやっつけてくれるのだろうかと、楽しみに思うほどです。
一歩間違えれば、悪趣味にしかなりかねない話をおもしろく読ませるのですから、いまさらながら、作者の力量に感心します。さすが、藤子不二雄先生ですね。
このまんがには、骨董が重要な役割を充てられ、魅力的に使われています。最終刊で述べられているのですが、大半は実際に作者の所有する骨董だということです。
骨董、オカルト、ピカレスクと、マイナスの要素が大半を占めるにもかかわらず、良質のブラックユーモアが全編に行き渡っています。印象深く読み終えることができる数少ないマンガの一つですね。
by BigBrother
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