ラーメンの具の考察・・・・・ラーメンにとって具とは?
2003.7.15
ラーメンにとって具とは何か?
ここで、ラーメンの親戚、蕎麦とそうめんを考えてみよう。蕎麦やそうめんの場合にはツユと薬味があればいい。むしろ具のないほうが粋である。
これに対して具のないラーメンが目の前の置かれたら、どう感じるだろうか?思わず知らず、素ラーメンに人生のわびしさを感じてしまうはずだ。素ラーメンは人に悲痛な声をあげさせてしまうほど不幸の影をしょっているのだ。
ラーメンはスープとメンがありさえすれば独り立ちできるように思われがちだが、実は具を欠いては後々まで恨みが残るのである。だからこそ、ラーメンはスープ、メン、具の三位一体の調和が必要なのだ。
しからば、ラーメンの具として、最小限度必要なものは何か?
そこで、先ほどの素ラーメンに刻み葱をいれてみる。これだけで華やぐ。
だが、刻み葱ははたして具だろうか?やっぱりどう贔屓目に見てもこれは薬味以上のものではない。もっとも葱ラーメンてのもあるにはあるが、今ひとつ人気メニューにはなっていない気がする。だって、そうでしょ、あなた、七味や胡椒をいっぱい入れてくれたって嬉しいと思いますか?
それでは、具は、めんすすりながら食べるおかずなのだろうか。しかしおかずだとするなら、先の三位一体が崩れてしまう。
結局具の性格は薬味でもなく、おかずでもなく、具としてそれなりの存在感をもっていなければならない。
ここで、「ちょっと、定番の具があるでしょ」と声がかかるはずだ。そう、メンマ、チャシュー、海苔、ほうれん草、ほぼこれらが定着している。「何も今更ラーメンの具をあれこれ考えることなどないじゃないか」と言われそうである。
ではあなたは運ばれてきたラーメンに100%満足できるだろうか?素ラーメンのときとは違うが、やはり一抹のさびしさを覚えるのではないだろうか?
そのやるせなさは、大盛りにしなくて失敗したとか、煮卵をトッピングにするんだったとか、ぎょうざを頼んでおきゃあよかったという、毎回異なるさまざまな後悔を伴っているのではないか?
そうなのだ、多くのラーメンはラーメン自体で必ずしも満足を与えてくれないのだ。
しかし、長い間に、選び抜かれ定番になった具に存在感がないはずはない。しかも、こうした具が四、五種類、ラーメンにあしらわれているのだ。
不思議なことだが、現時点において、ラーメンは物足りなさを抱いてしまう食べ物なのである。
定食の場合だったら、こんなことは許されない。ラーメンより安いサービス定食であっても、満足感を与えることができなければ、激しいクレームの嵐となる。
現時点で最小限度必要とされ、ラーメンに乗っかっている具はいかに完成されていようとそこには欠乏感が漂っている。
だから、ここに新たにトッピングという現象が起こるのだ。それゆえ、ラーメンには多くのバリエーションが発生する。葱ラーメン、メンマラーメン、チャーシューメン、等々の生じてくる余地がある。
ラーメンの具。それはラーメンを構成する三位一体のうちの重要な契機でありながら、この具自体がさらに、隙あらばもっと豪勢な具になろうとする性質を持つのである。
by BigBrother
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