酒口風太郎「BAR酔虎伝」早川書房
2003.12.5
早川書房から出ているとくれば、察しのいい人ならミステリーに絡んでいるるのではと思うはず。
そうなんです、アル中気味のバーテンダーを語り手に、ミステリーにでてくる酒をとりあげ、そのミステリーの薀蓄もあわせて開陳してくれる、一挙両得の一冊です。
このバーテンダー、のっけから酔っ払っていて、語り口はいささか軽薄。しかし、秘めた心の奥底にはハードボイルドの血脈を受け継いでいます。一流のバーの雇われバーテンダーをスジを通すために辞めたという前歴にもうかがえるように、自らの誇りを大切にします。もちろん、タフさと優しさを持ち合わせています。
こうした人物が毎回懇切丁寧に酒とミステリーについて教えてくれるとくれば、こっちだって酔っ払いながら、話題のミステリーを読みたくなってきます。
by BigBrother
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