黒田清輝展 2004.5.31


「入場券」

 5月30日。久しぶりに近代美術館へ。黒田清輝は歴史の文化の項目に出てくる御馴染みの名前だったし、作品の湖畔は、切手にもなっているので、本物を見たかった。甥たちが来ていたので、誘ったところ、勉強しているとのこと。日曜で、展覧会の閉幕期限も間近に迫っているので、かなり混雑するだろうから、わざわざ人ごみに揉まれることもないだろうと思ったが、来て見るとさほど人もいない。楽々と見て回れた。
 黒田清輝だけではないのだろうが、展覧会で彼の裸体画がお上のお達しで布で覆われたということを聞いたことがあって、興味深く見る。明治32年(1899年)に発表された「情・感・智」の大作もセンセイショナルを引き起したということで、しげしげと眺める。
 この「情・感・智」は3メートはあろかと思われる迫力満点の大画面で、3人の裸婦の全身像が縦長の画布に描かれている。近代美術館の狭い方の壁一面を使って展示されていた。
 3人ともスタイル抜群の美女たちで、当時の日本美人という範疇からはずれていたのではないかと思われるほど、容姿の美しさは今風とさえ言える。実際にモデルたちがいたそうだが、黒田清輝の女性の好みが窺われる。
 それにしても、浮世絵で確立した美人画の嗜好はここにおいて見る影もない。洋画だからといってしまえば、おしまいだが、この変わりようは驚くほどだ。「日本男児の美人の嗜好の変遷はいかに?」に思いを馳せつつ、美術館を後にしたのであった。
   

by BigBrother  

 [TopPage] [New] [BigBrother's Room] [Book]