「続々々々酒の肴考」 1997.5.26

 この2、3日はそうでもないのですが、夏を感じさせる強い陽射しが照りつけるようになりました。ビールの季節です。ごりごりの日本酒党でも夏は冷たい生ビール、ということになります。

 近頃は処理していない、「生ビール」が家庭で手軽にたのしめます。これは最終段階で雑菌などの不純物を取り除く技術が飛躍的に進歩したからだそうです。この前まで「ラガービール」がほとんどだったなんて信じられません。瓶ビール、すなわち熱処理という図式が頭にありました。

 日本酒も最近は熱処理していない「生酒」(なまざけ)がでています。生酒は濃厚なものが多いので、冷やしすぎるくらいに冷やしても味わいが消え去ることはありません。

 ところでこの「生酒」は比較的新しい言葉のように思います。かっては「生酒」と綴って「きざけ」と読むほうが一般的だったようです。これは混ぜ物のない酒を指していました。火を入れていない酒を指すのではありません。

 日本酒で「ひや」あるいは「ひやざけ」というと燗をしてないものを指すので、特に冷やすことを意味してはいませんでしたが、この頃は日本酒を歯にしむほど冷やすことも多くなりました。冷蔵庫で一升瓶を冷やしておくのはそのスペースがなかなか取りにくいという難点があります。私はペットボトルに移し替えたり、あるいはてっとりばやく氷を入れることもあります。どちらも一長一短あります。ペットボトルに移すと風情がなくなりますし、私は入れっぱなしの古い水だと思い違いして捨ててしまったという苦い思い出があります。氷を入れると水っぽくなってしまうという欠点があります。

 氷を加えたときの水っぽくなるのを防ぐための道具は瀬戸物屋で売られています。こうしたしゃれたガラス製品をあれこれ見て回るのは楽しいものです。いまだに気に入ったものがなく、購入にはいたっておりません。

 冷酒用のぐい飲みを見てまわるのも楽しいものです。涼しい雰囲気に合うものと言えば、ガラス製のものとなります。高価なカットグラス、切篭硝子などもいいですが、千円前後あるいは500円前後などの手軽に買い求められるものもあり、その良さに見入られてしまうと、もしかしたらガラスぐい飲みコレクターになってしまうかも知れません。

 酒のしたくができました。冷酒にふさわしい肴をみつくろいましょう。涼を感じさせるものがいいですね。

           
鯉のあらい 文句なく冷酒に合う逸品
いわしぬた 活きのいい鰯を酢でしめ、旨い味噌を使うとこれが鰯かと思うほど
ひややっこ いい豆腐とやくみにこだわりたいですね
もろきゅう 胡瓜を軽く叩くという手もありますね
梅きゅう  梅干のペーストに鰹節を混ぜ込む人もいますね
とまと   塩を振るのが私の好みです。ビールの時はマヨネーズです。



それでは素敵な酔い心地を

by BigBrother


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