「俳句についての2、3の感想」 1997.6.15

 流俳人黛まどかさんが「B面の夏」でデビューしてから、もう3年ほどたちます。マスコミはこの女流俳人をさかんにとりあげました。いわゆる世間一般が俳句に対して抱く古色蒼然としたイメージを払拭したのが黛まどかさんです。
 多くの人たちは俳句は古い文芸で、現代的でしゃれた作品は数少ないのではないかと思っているかもしれませんが、けっしてそうではありません。いわゆる現代俳句は戦後かなりの句が詠まれています。
 実は私はこの15、6年来、「麦」という俳句雑誌を月々購入しています。この「麦」は中島武雄によって主宰されました。

      春愁や無数の鳥と沖に逢い
      山中に銀河を語る大銀河
      鯉裂いて取りだす遠い茜雲
      鱒となり夜明け身を透く水となり
      聾しいて降り立つ銀河系の駅
      エビネラン一角獣をさしまねき

等々、多くの句を詠みました。1988年の中島の死後、現在は田沼文雄によって引き継がれています。
 この「麦」の一人に下村まさる氏がいます。氏の名前を強烈に記憶することになったのは、次の一句でした。

      七夕や宇宙はいかがジョン・レノン

彼のこの句は1988年の11月号に載りました。その後本人にお逢いする機会が有りましたが、某出版社に勤務される作風通りの都会人でした。私は下村氏とその知合に心安くさせて頂きました。この句をぜひニューヨークで句碑として建立しようとおおいに盛り上がりました。これは冗談でなくぜひ実現させたいですね。
 俳句は松尾芭焦、与作蕪村、小林一茶といったビックネームを別にすれば案外身近なようでいて縁遠い文芸です。しかしちょっと興味をもって飛び込めば、アップトウデイトなしゃれた句に出会えるはずです。


    中島武雄追悼号     下村氏の句が掲載された号
   
by BigBrother

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