「あきずにまたまたまたまたまた酒の肴考」
1997.10.1
日光から初氷のたよりがもたらされました。全国的にも冷え込こんだ朝でした。冬のかすかな気配さえどこかに感じられる頃となりました。秋が日増しに深まっていきます。
寒さがつのればつのるほど、鍋物のうまい季節となります。シンプルなところでは湯豆腐を筆頭に、あんこう、すっぽん、ふぐ、鴨等々。鍋の種類は、例えば割りしたと牛肉あるいは豚肉と各種野菜で煮るすき焼のように、好きな具をそれに見合うダシで煮込めばいいのですから、その数や千差万別雨アラレということになります。
鍋は基本的には一人よりも、おおぜいでにぎやかにつっきまわるほうが格段にうまくなります。ただ話に夢中になって鍋の食い時を逃したり、最悪の場合は他の仲間にあらかた食われてしまうことのないように注意しなければなりません。
会食はもともと楽しいものですから、気の合う親しい者同志が形式張らない鍋を囲めるというのはまったくこの上ない贅沢です。「できたら素敵な女性と差し向かいで」などと思ってしまうのはやっぱりおじさんの領域にずっぽり浸り切ってしまっているからでしょう。
女性を食事に誘うときに、料理によってその親密度など色々なことが分かるのだといわれています。よく言われるのは、焼き肉に誘い合わせてやってくる男女はかなり親しい仲であるという説ですね。ほかにも、フランス料理に彼女と行ったなどということを聞くと、これからぐっと親しくなろうとリキを入れた男の心根を思いやってしまいます。
いずれにせよ、一緒に食事をする仲であれば、それはすでにかなり親しいと考えていいのでしょう。うまい食事しながら、これから深刻な別れ話をしようというはずはないでしょうから。さてそこで鍋をはさんで向かい合う二人の仲は如何に?です。鍋というものがアット・ホーム的ですから、鍋を一緒に囲める仲というのは恐らく二人の関係が安定していることを示すのでしょう。羨ましいですね。
さてチョンガーの私はこんなことを考えながら、「恋愛なんて幻想さ」といいながら、一人鍋を突っつくことにしましょう。今日の鍋は鱈チリです。鱈はスーパーの切り身を使います。具は葱、白菜、木綿豆腐(絹ごしでも焼き豆腐でもいいですが)。これを一緒に水煮するだけ。煮えたら柚子ポンで食します。柚子ポンもスーパーの出来合いのもので済ませば、具だけを適当に切るだけで万事オッケイです。ものぐさ鍋といったほうがいいかもしれません。
ところで、鱈といえば、私の頭にすぐ思い浮かぶのが、サザエさんのタラちゃんです。サザエさん一家は2世帯同居なので、その鍋物はさぞおいしいことでしょうね。
冷えてきました。今日から10月、神無月です。
by BigBrother
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