「ジョン・デンバー」
1997.11.10
10月の12日にジョン・デンバーの死が報じられました。自家用飛行機の墜落事故によるものです。ジョン・デンバーというとビューティフル・サンデーを連想してしまいます。その道筋はジョン・デンバ=カントリー・ロード=田中星児=ビューティフル・サンデーという流れです。確か田中星児はカントリー・ロードを日本語の詩で歌っていたと思います。なかなか味わいのある歌だったのですが、日本語のビューティフル・サンデーの前には色褪せてしまいます。私にとってはそれほど強烈でした。
私にとって、ジョン・デンバーはカントリー・ロードを歌う歌手=カントリー・シンガーでした。彼が登場する映画を見たことはありますが、俳優としてはどれほど評価されていたか知りません。いずれにせよ、さほど興味を抱かなかった人物でした。
11月11日にテレビの深夜番組で、ジョン・デンバーのカントリー・ロードとロッキー・マウンテン・ハイとがBGMで流れているのを聞いて、先月ジョン・デンバーの死の翌日知人宅を訪れた際のことを思いだしました。ちょうど彼はジョン・デンバーのレコードを聞いていたのです。さらにもう一人が顔を出しジョン・デンバーについて話すことになりました。
| K | 「ジョン・デンバーは離婚していたんだね」
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| W | 「そうだね、知らなかった」
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| K | 「最新のジョン・デンバーの作品をだしている会社はえらくマイナーで、日本で発売されるか分からないね」
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| 私 | 「ジョン・デンバーはカントリー・ウエスタンだよね、アメリカでは日本人が思っているよりカントリー・ウエスタンの人気はあるそうだね」
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| W | 「いや、ジョン・デンバーはカントリー・ウエスタンというよりも、ちょっと違うんだな。ベトナム戦争にたいしてはもちろん、相当政治的な発言もしているしね。
その一方で今聴いているような(ロッキー・マウンテン・ハイのこと)精神世界に入れ込んだ歌もつくっているしね」
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| 私 | 「ちょっと歌手カードみせて」(KとWの二人で歌っている、Wが歌いながらレコードを手渡す)
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| W | 「ギターがいいね」(と今度はギターで弾きだす)
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| 私 | 「政治的な発言て?」
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| W | 「”鷲と鷹”だね」(もしかしたら逆かも)
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| 私 | 「(歌手カードを見ながら)なるほどね」
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| W | 「大手のレコード会社からマイナー・レーベルに移ったのも、ジョン・デンバーがアメリカの軍産複合体について批判したことからだよ。批判した軍事産業の系列にその大手のレコード会社があって、大手レコード会社は彼を首にしたという次第だそうだ」
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| 私 | 「なるほど」
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ジョン・デンバーは人間の自由を守るために政治的な発言をしたのでしょうが、日本では文学者であれ、音楽家であれ、知識人といわれる人々が人間の自由と尊厳のために政治的な発言をするというのはきわめて少ないように思います。前にオーム真理教に関連し、いわゆるTBS問題が飛び火して、報道の自由や表現の自由にまで規制が加えられそうになった時、作家が共同して何らかの行動をとったり、声明を発表したりしなかったのが残念でなりませんでした。
ところで死の商人は帝国主義の時代にその根をしっかり資本主義経済におろし、現在でも大きな力を政界はもちろん多くの場面において振るっています。今回もイラクとアメリカとの対立が高まっていますが、一方でほくそ笑んでいる人々がいるかと思うと暗澹たる気分になります。ジョン・デンバーの死から30日、仏教では中有といって、生まれ変わる場合には霊魂がいまださ迷っている時期だといいます。彼が心配するような事態にはならないとは思いますが、イラクとアメリカとの問題が一刻も早く平和裡に解決してほしいですね。
by BigBrother
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