「アーマッド・ジャマル」 1997.12.10

    「BUT NOT FOR ME」(1958)
    1. BUT NOT FOR ME
    2. SURREY WITH THE FRINGE ON TOP
    3. MOONLIGHT IN VERMONT
    4. MUSIC,MUSIC,MUSIC
    5. NO GREATER LOVE
    6. POINCIANA
    7. WOODY'N YOU
    8. WHAT'S NEW

    「POINCIANA REVISITED」(1969)
    1. HAVE YOU MET MISS JONES
    2. POINCIANA
    3. LAMENT
    4. CALL ME
    5. THEME FROM VALLEY OF THE DOLLS
    6. FRANK'S TUNE
    7. HOW INSENSITIVE

 ーマッド・ジャマルの「BUT NOT FOR ME」は、アメリカ有名雑誌のLPランキングで上位を占めました。その斬新な曲の解釈と構成、くわえて洗練された演奏によって、素晴らしい作品となっていますが、けっして派手さのない、むしろ地味すぎるので、そうした人気盤になったことに、やや驚きを覚えます。もっとも、全曲に凝らされたアイデアが幾度聴いても聴き飽きない名盤になっています。私としては、表題曲の「バット・ノット・フォー・ミー」や3曲目の「ムーンライト・イン・ヴァーモント」、5曲目の「ノー・グレイター・ラブ」が好きですね。
 約11年後の「POINCIANA REVISITED」では、先の「ポイシアナ」を再演しています。ただしベースとドラムは同一人物ではありません。「BUT NOT FOR ME」に比べるとアーマッド・ジャマルのピアノには爛熟した派手さが表れているような気がします。とくにそうした傾向を強く感じるのは3曲目の「ラメント」です。頽廃的な雰囲気さえ漂よう、印象深い演奏です。もっとも、「BUT NOT FOR ME」においてもすでにこうした味わいは奥深く潜んでいるような気がします。ただ、明快なドラムと堅実なベースによって、微妙な陰翳が施され、繊細さだという印象を受けるのだと思います。
 アーマッド・ジャマルは、聞き手にある感情をいだかせる演奏をする数少ないプレイヤーです。

by BigBrother

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