「それでもまたまた酒の肴考」 1997.12.18

 かわきものと一括りにされる酒の肴なかで、長岡に縁の深い柿の種は飽きのこない逸品です。この柿の種にピーナッツの組合わせを思いついたのはどなたかはわかりませんが、その相性のよさにはいつも感心します。それは例えれば猫と鰹節の、あるいは、わさびと刺身の、納豆と葱の強い結びつきにも似ています。ただ、ピーナッツ自体が有する油分が柿の種の風味を損なうとして、ピーナッツの別添えのものを選ぶうるさがたもいると聞きます。もとよりピーナッツが嫌いであれば、お話になりませんが。
 おそらく柿の種という名称は商標登録されている商品名なのでしょうが、これはすでにこの手の煎餅類を指す普通名詞化しているように思われます。さまざまなヴァリエーションが存在します。大きさは大概同じですがなかには相当おおぶりなものもあります。平べったいもの、あるいは丸いもの、これは直接歯ざわりに影響しますので重要ですね。
味もどれもこれも似たり寄ったりですが、激辛ブームの折は唐がらしがまぶされた柿の種がありました。山葵入り柿の種のもありました。以前「チョコレート柿の種」なる奇妙なものがキオスクで販売されているのを見かけましたが、いったいあれは何だったのでしょうか。
 奇を衒ったものよりシンプルが一番なのは、柿の種にも当てはまります。もちろんもっともシンプルなのはピーナッツの入らないものでしょうが。ピーナッツが混じると変化が生まれ、ずっとうまくなると思うのですが。ただ、その量は多すぎず少なすぎずが肝心です。もちろんピーナッツの数は柿の種に比して絶対的に少ないのですから、バランスに注意して口に運ばなければなりません。ピーナッツを一粒口に運んだら、その後幾粒か続けて柿の種という風に。最後の一口はピーナッツであることが望ましいですね。
 ただ一人の時は優雅に味わえる柿の種も、大勢となると話が違ってきます。紳士協定を結べれば別ですが。そんなときはシンプルな柿の種だけの方がいいかもしれません。

by BigBrother

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