モンキー・パンチ「ルパン三世」全14巻 双葉社 1998.1.9

 初めてアニメ版の「ルパン三世」がテレビに登場した時は、既存のアニメとは一線を画する洒落たスピーディさに爽快感を覚えたものでした。原作の方にはアニメ化によって薄められてしまった雰囲気がまったく生のままに漂っています。アニメに慣れていた口には、アクが強すぎるようにも感じます。ストレートウィスキーのように、なじめばまたこちらも美味ですが。

 線のタッチは繊細にしてスピード感に溢れ、また軽妙にして、無骨。全129話からなるショートストーリーの「ルパン三世」はそれぞれはどちらかというといい加減な展開でありながら、最後になんらかの落ちをつけるというものなので、絵はマッチしています。そういえば故人となった声優の山田康雄さんがまさしくそうした声の持ち主でした。

 毎回一連の約束ごとがどのように微妙に料理されているのかを味わうのことにその妙がある作品です。その意味ではテレビの「水戸黄門」や「大岡越前」のようですね。

by BigBrother

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