リメンバー!松田優作
1998.1.11
深夜テレビで「ライジングサン」という映画を見ました。ショーン・コネリー演ずる日本通のはみ出しデカがアメリカの巨大企業内で起きた殺人事件を解決するというミステリー映画です。捜査の過程で、アメリカ人にとって不可解で時には捜査の障害にすらなる日本の習慣が描かれます。特に日本人の会社への異常なまでの忠誠心はこの映画の核ともなっています。
この映画のなかで描かれる日本や日本人像は、首を傾げざるをえない点が幾らか存在します。そうした点を除けば、誇張されていますが、全体としてはなかなか本質を衝いているのではと思います。
この映画に単なる悪役とも言い切れない脇役の日本人が登場します。私はこの俳優をはじめはショー小杉、渡辺謙かなとも思ったのですが、どうやらそうではないようです。配役名を見過ごしてしまい、結局分かりませんでした。
この映画を見てつくづく思ったのは、もし故松田優作さんがあの役を演じていたならもっと魅力的な作品となったかもしれない、ということです。「ブラックレイン」での彼には何とも言いしれぬ存在感がありました。
松田優作さんといえば、テレビシリーズ「探偵物語」で人気を不動としました。彼と並ぶ個性派俳優の成田三樹夫さんもユニークな刑事を演じていました。この方もとうに鬼籍の人となってしまいました。
松田優作さんの転機となった「家族ゲーム」は久しぶりに日本映画のヴァイタリティーを感じさせてくれましたが、それにもまして驚きを覚えたのが松田優作さんの狂気を秘めた静謐感でした。そういえば共演者の伊丹十三さんも昨年末に急逝されたことを考えると、感慨ひとしおのものがあります。続く「それから」での好演、次いで「ブラックレイン」の主役を喰った演技によって、「ターミネーター」でのアーノルド・シュワルツネッガー同様に、誰もが素晴らしい未来が約束されていると思ったものでした。
最近「探偵物語」役の姿の松田優作がCMに登場してきます。コンピューターによる映像処理を施しているせいもあるのでしょうが、思ったほど古さを感じさせません。もちろん懐かしさはあります。かえって新しささえ覚えます。ぜひともかってのテレビシリーズを再々放映してもらいたいものです。

映画「家族ゲーム」の原作は本間洋平著「家族ゲーム」集英社文庫で読むことができます
by BigBrother
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