「かまわずまたまたまたまた酒の肴考」 1998.3.13

 ほんのこの前までは寒さに震えて、「ああ、早く春にならないかなあ」なんて愚痴をこぼしていたのに、近頃はすっかり春めいて、寒さに心地好ささえ感じるようになりました。そうなったらなったで、真冬の頃が恋しくなります。それは一年で一番刺身のうまい季節が過ぎてしまうことに加え、熱燗が心から堪能できなくなったという酒呑みの身勝手な理由からにすぎないのですが。
 うまい白菜漬けも冬の寒さがなければ満喫できません。漬物に使う白菜は雪の下から掘り出したものに限ります。わざと雪に埋もれさせた白菜は特有の旨味が加わっています。塩もアラ塩にしたいですね。他は鷹の爪を申し訳程度に入れるだけです。後は3日ほど漬け込むと自家製の白菜漬けのできあがりです。
 ざっくり切りただけの白菜漬けを皿に載せ、熱燗を傾ける。白菜漬けはそのシンプルさゆえに白菜そのもののうまさを味わえます。そして白菜の歯に滲みる冷たさ。思いの外歯に響くのに気づと、いつしか夜もすっかり更けている。オリオン座も低くなってることでしょう。
 もう一つ心残りなのは、君と夜明けの白菜?をできなかったことでしょうか。ところで君って?そう呼べる人がいたっけ?それはともかく、春はすぐそこ、酔いも爛漫となるでしょう。そうしたら・・・・・。

白菜
by BigBrother

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