「とにかくまたまた酒の肴考」
1998.4.26
<こんにゃくにまつわるエト・セトラ>
ダイエット食品として、脚光を浴びているこんにゃくですが、こんにゃくが何から作られるか、という質問にけっこう答えられない人もいると聞きます。もちろんこんにゃくいもからつくられます。大きさはこぶりのかぼちゃほどにもなりますが、形はシンメトリーをまったく否定したものとなっています。ご存知でした?
こんにゃくは金気をきらうといわれ、手でちぎるとか、茶碗の縁できることが良いとされています。金気うんぬんの正否はわかりません。確かに包丁を使わないほうが、味が染みやすいという利点はありますね。
こんにゃくには食べる他にもかわった使われ方もあるようです。お化け屋敷で気味悪がせるための小道具として。この場合は冷たくして。
ほんとうにそんなことがあるのか知りませんが、快楽のためとして。この場合はお燗と同じく人肌に。そんなことをする独身男性がいるとも思われないのですが。一体この話の出所はどこなのでしょうか?そう言えば以前あるお笑い芸人が「カップラーメンを使ってナニした」ということを耳にしました。その話によればカップラーメンの封はしたまま、その中央部分にほどよい穴を開け、ここから熱湯をそそぎこみ、そのまま麺が伸びきるまで気長に待つのだそうです。その頃内部はだいたい人肌ほどになっている、と聞きました。スープは確かこの時に捨てて、余分な水気は切っておくのではなかったかと思います。これでナニするというのですが。お笑い芸人の作り話のような気もします。いずれにして下ネタですね。
落語には「こんにゃく問答」があります。これは修業行脚の僧とこんにゃく屋とが身振り手振りで、とんちんかんな問答をとりかわすという有名な一席です。
二、三、拙者(修業行脚の僧)のほうから問いつめましたるところ、大和尚はお答えがございません。よって、無言の行と、拙僧も悟りまして、「天地のあいだは?」と伺ったらば、大和尚「大海のごとし」とのお答え、続いて「十方世界は(両手を開いて前へつき出す)」と問えば、「五戒で保つ(片方の手をひろげる)」、及ばぬこととは存じながらいま一つ、「三尊の弥陀は(三本の指を示す)」と問えば、「目の前を見ろ」とのお答え、いちいち尊答をさし奉った。拙僧のごとき者が、問答に推参いたしましたのは重々無礼にございまする。どうぞ御前によろしく、お詫びを願いとうございます。
こっち(こんにゃく屋)が相手にしねえもんだからいい気になりやがってなァ、手真似でもって俺ンところの商売物にけち付けやがったよ。〜略〜お前ンところのこんにゃくはこれッぱかりだッてやがって、癪にさわるから俺ァ、「こんなに大きいやい」ッ言ったんだい。ッたら、「十枚でいくらだ」と値を聞きやがって、買やあしめえと思ったから俺が「五百だ」っ言ったんだ。しみッたれた坊主だな、「三百に負けろ」ッ言ったから「赤んべえ」
=ちくま文庫「古典落語 正蔵・三木助集」より=
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さてかんじんの料理といえば、あるいは煮ものの具として。
うまいと思ったのは、こんにゃくのさしみ。もちろん刺身用のこんにゃくを使うのですが。こんにゃくの淡泊な味覚と不思議な食感とがあじわえる一品ですね。思いのほか日本酒がすすみます。
他にはこんにゃくのきんぴらですね。これは包丁で適当に切り揃えたこんにゃくをあらかじめ空炒りして水気を飛ばし、鷹の爪入りの油でいため、醤油、みりんとうであじつけしたら、さらに七味とうがらしでぴり辛に仕上げます。これがビールにあうことといったら!
by BigBrother
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