楳図かずお「まことちゃん」全4巻 小学館
1998.5.11
「まことちゃん」は同氏の「漂流教室」と対極をなす作品です。
ところで、この全4巻の「まことちゃん」ちゃんは1988年から1989年にかけて掲載されました。以前紹介した全24巻の「まことちゃんとは」が1981年に連載を終えてから、7年ぶりの再開となります。前のときは長期連載にも関わらずハイテンションが持続したのですが、今回も相変らず元気なところを見せています。ただ最終回が楳図かずお氏の恐怖まんが家としての傾向が強く表れているような気がします。
前回同様まことちゃんを中心に、はちゃめちゃなギャグをかましまくっています。けっこう時事問題や時の人をネタにしたものが目につきます。「ああこんな事件、あんな話題があったっけ」と思いだすことがしばしばです。
残念ながら現在品切れで古本で購入するしかないのですが、どういうわけか店によっては全4冊揃で1万円を越える値段を設定して古本屋があります。この法外な売却価格は数年前からのお宝ブームがまんがにも影響していることを示しているのでしょうが、それにしても異常です。あるまんがを専門に取り扱う古本屋で聞いたところ、他のまんが専門店の古書目録にそうした値段を載せているというのです。店主曰く、「それが基準になりますから」というのだそうですが、あまりに正気を逸した行為にしか思えません。
こうした異常なまんがのお宝ブームを広めた有名な古本屋が、この不景気で倒産してくれないか、と半ば真剣に祈っています。「人を呪わば」の類いであんまり、いいことではないと分かっているのですが。でもそんな事態が起こらない限り、この変な風潮は少しもおさまらないのでは?と思うからです。
by BigBrother
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