「SWING EASY & SONGS FOR YOUNG LOVERS」(1953/1954)
1998.5.16
- JUST ONE OF THOSE THINGS
- I'M GONNA SIT RIGHT DOWN AND WRITE MYSELF A LETTER
- SUNDAY
- WRAP YOUR TROUBLES IN DREAMS
- TAKING A CHANCE ON LOVE
- JEEPERS CREEPERS
- GET HAPPY
- ALL OF ME
- MY FUNNY VALENTINE
- THE GIRL NEXT DOOR
- A FOGGY DAY
- LIKE SOMEONE IN LOVE
- I GET A KICK OUT OF YOU
- LITTLE GIRL BLUE
- THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME
- VIOLETS FOR YOUR FURS
日本の中間管理職の好きなカラオケは「昴」だと聞いた事があります。今や世界に冠たるカラオケのこと、アメリカで「昴」に当るのはさしずめ「マイ・ウェイ」になるのでしょうか?
「マイ・ウェイ」といえば、フランク・シナトラさんの訃報が昨日ニュースで流れました。享年82歳。
ぼくはずっとフランク・シナトラについてあまりいいイメージを抱いていませんでした。映画「ゴットファザー」の最初の方で、落ちぶれかかった俳優が暗黒街のドンに映画の配役が自分に回ってくるように頼み込むエピソードがあって、これはシナトラさんをモデルにしたのだといことを聞いていたからです。その頃ぼくは若さゆえの潔癖からでしょうか、マフィアの力を借りた人物を快くは思いませんでした。
後に円熟期のシナトラさんのステージの映像を見て、「これはたいしたもんだわい」と感心しました。観客を愉しませる手際は一流のマジシャンのようでした。
個人的には「ジャズヴォーカリストとしてしてよりも、エンターティナーという言葉がっぴったり」という印象があります。日本でフランク・シナトラさんばりの歌手といえば、加山雄三さんが一番近いように思うのですが。
ジャズシンガーにありがちな、トリッキーな歌い方はせずに、ストレートに朗々と歌いまくるといったタイプです。スイングジャズ華やかなりし頃の典型的なスタイルなのかなと思うのですが。ジャズオーケストラも「いい趣味だねぇ」という言葉が知らずと口から洩れるような演奏しています。「ジャズヴォーカルはどうもねぇ」という人には入門に最適ではないかと思います。
選曲もポップスなみのスタンダードが目白押しです。「JUST ONE OF THOSE THINGS」、「TAKING A CHANCE ON LOVE」、「ALL OF ME」、「THE GIRL NEXT DOOR」、「LITTLE GIRL BLUE」など好きな曲ばかりです。
なかでも「THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME」はお気に入りです。これが1953年に吹込まれているのがぼくには意味深に思われます。なぜなら3年ほど前から仕事を干されていた彼が再起をかけたのがこの年でしたから。
シナトラさんのエンターティナーとしての名声はさまざまなスキャンダルによっても褪せることはありませんでした。まさしく「THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME」の題名のように。彼は死によってむしろその名が不滅となるような人物の一人です。合掌。
by BigBrother
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