「HERE COMES LOUIS SMITH」(1958) 1998.7.25

「HERE COMES LOUIS SMITH」(1958)
    1. TRIBUTE TO BROWNIE
    2. BRILL'S BLUES
    3. ANDE
    4. STARDUST
    5. SOUTH SIDE
    6. VAL'S BLUES


 トランペットのルイ・スミスのデビュー作にして初リーダー作。ライナー・ノーツによれば、1956年のクリフォード・ブラウンの事故死以来、ジャズ界は第2のクリフォードを待望する雰囲気があり、ここへさっそうと現われたのが、ルイ・スミスであった、といいます。クリフォード・ブラウンばりのプレイに、ジャズファンは喜びに満ちた驚きを受けたそうです。

 現在ではそうした歴史的な背景にこの作品が左右されるということはなくなっているように思われます。もっとも古くからのジャズファンにとっては当時の熱い思いが懐かしくこみあげてくるかもしれませんが。

 全体の調子は軽快な印象を受けます。リズムセクションにトランペットとアルトサックスの2管の構成ですから、ブルーノートのお家芸のお馴染みの壮絶なバトルが繰り広げられるかと思いきや、和気藹々の雰囲気が伝わってきます。それもそのはず、ライナーノーツによれば、この録音はもとは トランジッション・レーベルLink!のトム・ウィイルソン氏によって行なわれたということです。この録音はのアルフレッド・ライオン氏が惚れ込んだだけあって、確かにブルー・ノート調というべきものがあるのですが、一方で、洗練された味わいが感じ取れるのです。気のせいですかね?

 一曲目の「TRIBUTE TO BROWNIE」がいいですね。変名で演奏しているキャノンボール・アダレイのサックスは、アルトとはいいながら、いくぶんかすれぎみの低音です。そのためか温かみのある音色です。これが軽快に飛ばす甲高いトランペットとうまい具合に絡みあって、ハーモニーを紡ぎ出していきます。時にはサックスがぐっとくる演奏をしているので、うん?リーダーはアダレイだったっけ?と思うほどです。

 バップはどうも苦手だ、という人でも、抵抗なく聴ける一枚だと思います。

by BigBrother

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