手塚治虫「リボンの騎士」全2巻 講談社  1998.9.13

リボンの騎士 第1集  最近性同一性障害という言葉をたびたび聞くようになりました。これは、自らの性別に対して言いようもない違和感や本来のあるべき性別でないと感覚に付きまとわれる深刻な精神的圧迫、と私は理解しているのですが、間違っているかもしれません。

 この言葉を聞いて、「リボンの騎士」を連想しました。先の性同一性障害に悩まれている人からすれば、とんでもない不謹慎な連想だと怒られるかもしれませんが。

 私にとって「リボンの騎士」と言えば、むしろテレビアニメ版の方を指します。これはこのまんがの筋とはかなり相違があります。もっとも、手塚治虫氏によるあとがきによれば、まんが「リボンの騎士」は4種類のものがあるそうですが。この講談社の作品は昭和38年から4年間にわたり、「なかよし」に連載されたものだそうです。

リボンの騎士 第2集

 主人公は女の子として生まれるはずだったのですが、天使のいたずらで男の子の心も入れられてしまいます。もちろん「リボンの騎士」は手塚作品の中でも最も著名な作品の一つですから、あらためて紹介する必要もないでしょうけれど。

 王位をねらうってさまざまな陰謀をくわだてる家臣、亜麻色のかつらに変装した主人公に恋した隣国の王子が登場し、主人公は彼らの間で王子、あるいは乙女としてて不本意な引き裂かれた一人二役を演じます。さらにいたずらを帳消しにするために男の心を取り戻しに地上に使わされた天使や、主人公の女の心をねらう悪魔、果ては女神ビーナスが絡んで華やかさが加わっています。

 ストーリー展開も華やかです。ロマンと冒険と溢れた作品となっています。

(今年は手塚治虫生誕70年だということで、CMでもまんがのキャラクターがしばしば登場してくるようです)

by BigBrother

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