テナーサックスの HANK MOBLEY には「愛すべき二流バッパー」という形容があるそうですが、私にとっては「ソウルステーション」の一枚で大好きになったジャズプレイヤーの一人です。その持ち味は頼りなげにも響く悲哀の翳を帯びた音色にあると思うのですが。ですから、火花を散らす演奏に才能を発揮するタイプには思えません。その点にこそ、ジャズの真髄があると考える人にとっては、ものたらなく感じるかもしれません。 むしろ私は柔らかくて、どこかに哀愁が漂う彼の音が好きなのです。不思議と心惹かれます。一部の口の悪い人からは湿って陰々滅々としたテナーだと言われたりもしますが。 この「HANK MOBLEY SEXTET」は、バックグランドミュージックにもってこいです。べつだん炎を吐くような演奏でも、個性と個性がぶつかり合うような演奏でもないのですが、それぞれのジャズマンが自らの持ち味をうまいことだしています。落ち着いていますが、心が静かにスイングしてくる演奏ですね。 by BigBrother
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