「ちょっとまたまたまたまた酒の肴考」 1998.10.11

 酒税法が改正されたため、輸入アルコール類が安くなりました。来客用や贈答用として、高級ウイスキーの代表名詞だったジョニ黒、ジョニ赤もぐっと身近になりました。ただ、私はさほど飲みたいとは思いませんが。

 こうしたスピリッツ類の低価格化のおかげで、最近ちょくちょくと口にするようになったのが、以前この「酒の肴考」でも紹介したズブロッカです。80年代には1400円ほどの上に、ボトルが一回り小さかったため、かなり割高でした。現在では消費税込みで600円そこそこで買えます。

 ズブロッカを注いだショットグラスにたちまち霜が降るほどに冷やすと、清涼とした芳香は一段と冴えるようです。この薫りを堪能するには、良質のチェイサーだけが最適です。しいて、これに合う肴を挙げるとすると、ピスタチオです。もちろん私にとってですが。

ピスタチオ

 くせのない若葉の匂がするピスタチオはイラン原産だそうです。銀杏を細めにした殻を割ると、茶色の薄皮の核が現われます。この皮をはいだ核は黄緑色をしており、かるく塩味が付けられています。このため、ほのかな甘みが引き立ちます。ピスタチオはズブロッカと相通じる風味を持っています。どちらもお互いの持ち味を殺すことがありません。

 異国の酒に異国の肴。砂漠に聳えるモスク、キャラバンの隊列、コーランか剣か、殷賑を極めたイスラム帝国。淘然として空想の翼が広がります。いい心持ちに酔っていると、あれ?このピスタチオはアメリカ産でした。

by BigBrother


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