ぼくのオンリィ・イエスタディ「」 その29
ビデオのある部屋で(その2)
β対VHS
1999.8.2
現在ビデオデッキは安いものでは1万円台で買えますが、80年代のなかばではまだまだ全般に高額でした。ぼくのような貧乏学生はもちろん、一般の学生にとってもビデオデッキは高嶺の花でした。しかし、中には長期のアルバイトをいくつかこなして買う者もちらほらいました。1986年の春にアルバイト先で出会った学生はビデオデッキを買うために仕事をしていました。
彼はこのアルバイトの金が入ると、めでたくビデオデッキ購入の運びとなる次第で、そのことを何度も愉しそうにぼくに話したものでした。
ただ、その彼はβにするか、VHSにするか迷っていました。両者は同じビデオデッキににもかかわらず、互換性のまったくなく、さらにすでにVHSの優勢は揺るがし難かったからです。彼によれば、βはVHSに比べてビデオテープがコンパクト、映像が鮮明など、優れた特質が多々あり、マスコミなどのプロが使っているから、けっしてβのビデオテープが買えないような事態にはならない、とうことでした。その口振りから、彼としてはβを買いたかったらしいのですが、一般向けソフトの主流がVHSへと大きく変ってしまっていることが不安のようでした。
βが市場の主導権を握れなかったのはなかなか興味があることです。もっともこれほど消費者にとって迷惑な話はありませんが。そもそも、早期にβの方式に業界が統一してくれれば、よかったのにと思わずにいられません。
同じようなことはテレビゲーム機に起こりました。またしてもというかやっぱりというか先の教訓を業界は生かすことができませんでした。
現在でもソニー、任天堂、セガのそれぞれのゲーム機器の三巴の競争は、ソニーのぶっちぎりの感があります。おそらくソニーは前の体験から多くを学んだような気がします。
ところでぼくはセガの「ヴァーチャコップ」や任天堂の「ゼルダの伝説」が好きなのですが、ゲーム機器が統一してくれていればとつくづく思いますね。
by BigBrother
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