- ぼくのオンリィ・イエスタディ「80年代思いだすままに」 その2 -
家にはカセットデッキと一緒になったレコードプレイヤーが使われずに置かれたままになっています。FMとAMのチュナーが組み込まれ、一応二台のスピーカーを備えたセパーレートタイプですが、もちろんこの用途はレコードをテープにダビングするためです。このレコードプレイヤーを買った頃、大学生が始めたという貸しレコード店の躍進ぶりは目覚ましいものがありました。著作権問題を引き起こしながらも、貸しレコード店は我が世の春を大いに謳歌していました。
レコードにたいするCDの優位が決定的になった頃、貸しレコード店も大きく様変わりして行ったように思います。ちょうど前後して、ビデオデッキの普及によってレンタルビデオ店も雨後の竹の子のように登場していました。この両者を取り込んだ店舗が現れました。これとほどなく草創期からの貸しレコード店がその企業展開を失敗し、倒産したと報道されたように記憶しています。
長岡にあった貸しレコード店の一つに、「友&愛」がありました。いつのまにかなくなったようですが、それがいつなのかまったく知りませんでした。妹がここからしばしばレコードを借りていました。ぼくは妹のダビングしたテープで、サザンオールスターズ、荒井由美、YMOなどを聞きました。中でも佐野元春は大いに気に入り、「サムディ」は繰り返し聞いたものです。
最近アナログレコードの評判がとみに揚っているそうです。CDより広い音域が深みを感じさせ、しかも耳も疲れさせないそうです。それでもCDの攻勢は跳ね返そうにありません。ぼくはCDはいつの日にかテクノロジーの発達によって、アナログレコードの音質に並ぶように思うのですが。