こんども酒の肴考
夏ですまたまたまたまたまた酒の肴考 日本酒を夏場に冷たくして飲むというのは、結構昔からあることらしいですね。もちろん、庶民には夢の話で、落語の「青菜」にも冷えたお酒に感極まるおっちょこちょいの植木屋が出てきます。
夏場の冷たいものって、30年程前まではごちそうでした。まだ冷蔵庫のなかった子供の頃、井戸のある家を羨ましく思ったものです。冷たい水でさえ羨ましいのに、粉ジュースは作れたし、おやつのトマトやキウリを冷やすこともできました。なんといっても冷たい西瓜がしゃりしゃりとたべれるのが羨ましかったですね。
今では冷蔵庫で当然の顔をして氷を作りますが、ふと子供の頃のことを思いだし、「なんという贅沢の中にいるのに、気づかないんだろう」と感じます。贅沢ついでに浄水器のおいしい水で氷を作る日々です。
前にも書きましたが、暑いこの頃は、冷酒を楽しみます。氷を入れたグラスに直接合成酒を注ぎます。氷がとけて、薄まろうがお構いなしです。このずぼらなやり方は安酒にあっているようです。口当たりはぐっと良くなり、これが一升500円もしない酒かと思うほど、端麗な味わいになります。おそらく、汗をたくさんかいた体が水増しされたアルコールの方を好ましく思うのでしょう。舌が喜ぶというよりも、喉がうまがって、鳴っているってやつですね。
※http://www.iscb.net/ BB 2005.8.10より