西長岡のブックオフは気楽に立ち読みができることもあり、私にとって貴重な場所になっています。夕方訪れていつものように店内を回っていると、楳図かずお「漂流教室」全5巻がそっくり揃って、ただしバラで置いてあったので早速読みはじめました。再読なのですが、かなり前に読んだので、あらかた忘れてしまっていました。実に面白く我を忘れて没頭し、いよいよ最終巻を手にとろうとすると、棚から消えているのです。どうやら誰かが5巻だけ買ってしまったようなのです。あともう少しで読み終っていたのに・・・・。まったく残念でなりませんでした。それはともかく楳図かずお「漂流教室」の凄さを再認識した次第です。
ところで楳図かずお氏は既に恐怖まんがの分野で押しも押されぬ大家でした。この「漂流教室」というどちらかというとSF色の濃い作品を読んだ時、こんな作品も書くのだなと思った記憶があります。後に「わたしは真悟」などのSF的作品を多く手掛け、この分野でも大いに筆を振るうとは思いも寄りませんでした。
また予想外であったのはギャグマンガの分野でもすばらしい作品を生みだしたことです。まず頭に浮かぶのが、「アゲイン」です。これについては、他日述べることもあろうかと思いますので、詳細については割愛しますが、沢田まことをはじめとした沢田一家など主要人物が登場しています。
「アゲイン」にもまして、はちゃめちゃなギャグにあふれているのが「まことちゃん」です。下ネタ満載ですが、くだらなさをはるかに越えたヴァイタリティーが感じられます。説明を要しない面白さです。もっとも解説が必要ならギャグとは言えないでしょうが。
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