長岡のプレイスポット=その3「千秋ヶ原」 1997.9.22更新
ジャスコの新装開店、さらに日赤の新ビルが完成したことで、千秋ヶ原の開発は一段落した感があります。改装前のジャスコのフローア面積も長岡では広々としている方でしたが、さらにゆったりとしました。1階の書店と文具店を中心にのぞいたのですが、品揃はもちろん、余裕のある通路の空間がもったいないと思われるほどでした。喫茶や食事の空間も以前より落ち着いた雰囲気になりました。ジャスコ近辺は他にも多くの店舗が建設されました。ウインドショッピングをするだけで一日がらくらく過ごせてしまいそうです。
この千秋ヶ原の中で最も芸術の香りを放つのが、新潟県立近代美術館です。美術館を核にして、公園、緑豊かな休憩所、リリック・ホール、ハイブ長岡、があつまっています。これらの建物は風雨避けの回廊でつながれて、利用の一層の便が図られています。この回廊は私にはSF映画に登場する未来の建造物の一部に思えてちょっとわくわくしながら通りました。
近代美術館は年に4回ほどの大きな展示が開催されます。常設展示の方もメインの作品は別にして、こまめに入れ替えを行なっています。ここの広々としたロビーには、前売券を初めとして美術品関連のグッズを販売する売店があります。もちろんこの売店のあるロビーの所までは、自由に出入りができます。ロビーに備え付けられたゆったりソファーで寛いでいる人も見受けられます。ソファーは手入れの行き届いた公園に面しています。その快適さは言うまでもありません。他にも美術関連の書籍を閲覧したり、ビデオを鑑賞したりできます。うれしいことにどちらも無料です。
近代美術館の屋上は造園が施されています。この庭園から美術館に接する公園へと出て行くことができます。これからの良い秋晴れの日には絶好の散策スポットとなります。
あいにく雨に降られた場合でも、たくさんのみずみずしい鉢植えで飾られた休憩所があります。大きく葉を広げた灌木もあるので、ちょっとした庭園の中にいるようです。
リリック・ホールでも何かしらの催物が行なわれているようです。最近では市民映画館をつくる会による「第2回長岡アジア映画祭」が行なわれました。
ハイブ長岡でも、骨董市、質流れ市など、たびたび催しがあります。以前見た骨董市では怪しげな掛軸などがあって中々面白い印象を受けました。
千秋ヶ原には陸上競技場も近くにあるのでしばしば各種の大会が開催されています。
2000円以内で一日過ごそうとしたら、まずは千秋ヶ原へ足を運ばれることをお薦めします。
by BigBrother
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みやじさまに着きました。みやじさまは石動神社とも言います。石段を登り切ると鳥居があります。さらに山門が控え、二体の仁王が阿吽の呼吸でこれを守っています。神社に仁王がいるとは不思議な気もしますが、神仏習合の名残なのでしょうか。山門をしばらく行くと、茶店があります。この店の名物身欠きニシンの煮物を賞味する前に、まずはお参りをすませましょう。おみくじがありました。30円という安さです。さっそく引いてみると、末吉でした。こんな所ですね。
茶店で名物のニシンの煮物と缶ビールを頼みました。甘辛く煮込んだ身欠きニシンは実に素朴な味わいがします。 鶏 おみくじの文面のことをなんとなく自分の現在の身の上に当てはめてしまいました。しばらくはとめどもない感慨にふけってビールを口に運びました。誰かが困って捨てていったという2羽の雄鳥が人なつっこくまわりに寄ってきます。他の飲み屋にはちょっと無い雰囲気ですね。
長岡駅をでると、左手に更地が広がっていますが、かっては長崎屋というデパートがありました。手前の信号機次第では感慨にひたるかどうかが決まってしまいますが、この横断歩道を渡ると、パチンコ店が3軒ならんでいます。一番右側のパチンコ店は、十数年前は電気店だったか、家具店だったかその両方だったかでした。まったく「パチンコ店の勢力おそるべし」ですね。
え?「スマートボールてなんだ?」ですって。今ではこれを知らない人が多いのも無理はありません。ピンボール(これだって知らない人がそろっと出始めているかも知れませんね)がただ名誉を求めるだけの孤独なダンディズムに満ちているとしたら、スマートボールは娯楽と射幸心をくすぐる泥臭いスノッビズムを帯びています。ありていにいえば、今のパチンコ台をぐっと素朴にレベルダウンし、台を寝かせてあるのです。玉は一回り大きな白いビー玉を、スマートボールのように手動で弾くのです。
長岡駅前に横断歩道が大黒屋とタクシー会社を結ぶように走っています。タクシー会社に面した歩道を駅を背にしてしばらく歩くと、右へ曲る通路のすぐ角にその酒小屋はあります。カウンターだけの10人ほどで満員になってしまう店です。
おもての「二酒小屋」を一見すると、これが店名と思ってしまいますが、「二」はもともと「和不二」という酒の銘柄を示していたのですが、「和と不」の二文字は落ちてしまって直されてないままなのです。こうした店構えに対する無頓着ぶりは、店内にも充分表われています。古びた椅子は、新品の頃には腰をおろす部分にクッションがついていたようなのですが、今ではまるっきり木製になっています。夏に活躍する2台の扇風機はアブラとホコリで真っ黒になっています。どちもらに古さを通り越して、レトロな印象すら覚えます。
ここはモツ煮込みだけです。ですから注文をとるのは日本酒かビールかの別を聞くためです。柔らかくなったモツ、絹ごし豆腐、こんにゃく、といった具がタライのような銅製の鍋でぐつぐつと煮られています。このモツ煮込みは小鉢ではなく、縁のややそりかえた皿に山盛りにされますが、店主は煮汁がこぼれようが頓着しません。さらにこの雰囲気を味わいたかったら、日本酒を頼んでおきましょう。この銘柄の「和不二」は栃尾の酒です。これはコップ酒でだされますが、夏冬にかかわらず燗が付けられています。酒を温める機械は同じくレトロな雰囲気が漂っています。お約束通りにコップ酒はふち一杯に注がれ、 その受皿にはこぼれた酒が波打っています。
こうしたすべてによって店が醸しだすクセのある雰囲気に魅せられたら、たびたび足を運ぶことになるでしょう。