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半村良「石の血脈」角川文庫

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 最近のマイブームはSF小説を読むことです。

 半村良の作品を全部読んだわけではないのですが、それでもあえて、これを代表作と呼ぶことに躊躇はありません。

 アトランティス、吸血鬼伝説、人狼伝説等々、多くの荒唐無稽な伝説の類を投げ入れて、過去から現在を世界史的な規模でつなぎ合わせて、途方もない物語に仕上げています。

 半村良はいくつかの短編を発表したのち、休止状態をしばらくつづけ、その後、この作品により流行作家としてめまぐるしい活動を再開させました。

 文庫で560ページを超える長編ですが、とにかく面白い。正確には処女作とは呼べませんし、筆力はもちろんベテランの域に達するどころかはるかに凌いでいる印象ですが、それでいて、どこか初々しさが感じられます。