- 「失われた時を求めて~(長岡版)」 1997.4.30 -
長崎屋がとうとう解体されました。 閉店はしていましたが、しばらく一部の店舗では営業が行なわれていましたので、今一つ「店じまい」という言葉がピンときませんでした。実はブラザーから聞いて、初めて耳にした次第です。私にとってなにかと思い出のある建物でした。 長岡に住みはじめてから20年近く過ぎましたが、いくつかの風物が失われました。今回の長崎屋もその一つです。長崎屋は小学生の遠足でやってきたことがあります。エスカレーターをはじめてみたように記憶しています。
長崎屋で最も心に残っているのは、ジュースの自動販売機です。3階か、4階かの駅前のロータリーが見下ろせる窓の端に置かれていました。販売されているのはオレンジジュースきりです。もちろん折り紙付きの無果汁でした。10円は安すぎるような気もしますが、せいぜい30円ではなかったかと思います。この販売機は現在の販売機のような缶ジュースのタイプではありません。ジュースを呑みたい人自ら備えつきの紙コップをセットするような、きわめてオールドファッションのものでした。この自動販売機の頭部にあたるところには透明の半球がありました。それがロボットをどことなく連想させました。しいて上げればスターウオーズの人間タイプでないほうだといえます。この半球の内部では絶えずオレンジジュースが噴水のように吹き上げられていて、透明半球の内側を伝わって流れていました。これになにかしら心を惹かれ、幾度か硬貨を財布からとりだしたことを思いだします。長崎屋が閉店して以降、この販売機はどうなったのでしょうか?そもそもこうしたタイプは現在あるのでしょうか?

同名著書の映画化です。もっとも平凡社の著書は「デルスウ・ウザーラ」とされています。この「デルスウ・ウザーラ」は名著の評判が高いにもかかわらず、かって長らく品切だったことがありました。現在は平凡社の東洋文庫の一冊として入手可能ですし、極最近では河出書房新社から文庫サイズとして出版されました。
「デルスウ・ウザーラ」が重版されたのは7、8年前になります。その際読んだ筈なのですが、あらかた忘れていました。ただ映画のストーリーは原作とかなり違うような気がしたので、原作を引っ張り出してざっと目を通してみると、脚本は原作のつぼは押さえているものの、挿話の順を自由に組み変えているのです。そのことは、映画ではデルス・ウザーラとの出会いから始まるのですが、原作ではゴリド人のデルス・ウザーラとの再会後の探検が語られているのです。すなわち、原作は映画の第2部における1907年のことを中心に語られているので、決して、映画に見られるように、1906年のことはな直接には言及されていないのです。「デルスウ・ウザーラ」の解説を読む限りでは、ハンカ糊を調査した1906年の紀行文は存在しないようです。ひょっとすると、そうした紀行文が存在しているのかも知れません。ただ、原作を読むと、映画の1906年のエピソードが1907年のエピソードから取られたものだという印象を受けますので、原作のエピソードから黒沢明監督が再構成した可能性が高いと思われます。もちろん、そうだからだといって、「デルス・ウザーラ」が「デルスウ・ウザーラ」の改竄であるということにはなりません。「デルスウ・ウザーラ」の上映時間は2時間半近くに及ぶ、大作であるのですが、登場人物は主人公のデルス・ウザーラと語り手で著者のアルセーニエフであると言っていいかと思います。原作も大部の割りには、登場人物がけっして多いと言うわけではありませんが、映画に比べて多くの人々が登場し、著者はこうした人々に言及しています。











平成8年6月12日は,剛の5回目の誕生日です。今日9日,おじいちゃんとプレゼントを買いに近くのショッピングセンターへ向かうために車に乗り込みました。
近くのホームセンターへ向かった。