<長芋のポン酢和え>
家では酒を呑むのは私だけなので、じぶんで肴をこしらえることが多いです。「自分で料理をするの?やるね!」と下戸の人様から感心されることがありますが、それは誤解。酒の肴がごはんのおかずとは微妙に違っていて、案外楽ちんにできる手軽な酒の肴が多いからです。
この長芋のポン酢和えも、ごはん向きではないです。ごはんに合う長芋の食べ方といったら、擂鉢であたってだしで割り、これをアツアツごはんにぶっかけるのが一番。でもこれだと酒の肴向きとは言いかねます。
酒に合うのは、長芋を短冊切りにし、ポン酢醤油をまわしかけ、青海苔を薬味と彩りをかねて散らした一品。
先ほどのとろろごはんよりもはるかに調理は簡単。当然ながらこれはごはん向きじゃないです。
切っただけでも長芋からねばりがほどよくでます。淡泊すぎる長芋に奥深い風味を与え、しゃりしゃりとした心地よい歯触りをさらに複雑で飽きのこないものとしています。
この食感が酒呑みには何ともうれしい